大学生日記

タイトル通りです。文章力ないですが、読んでいただけると嬉しいです。

妊婦さんに席を譲ったがモヤモヤした話

 電車で帰るとき座れないのは嫌なので、わざわざ始発駅まで10分かけて歩いた。たった10分歩くだけなのだが、あばら骨を骨折しているので結構大変だった。
 まぁちょっと頑張ったこともあり、ドアのすぐ側に座ることができた。始発駅だがあまり人はいない。でも次の駅からたくさんの人が乗ってきた。そこに現れた夫婦が俺の精神を乱してきた。奥さんの方はぱっとみただけでわかるほど腹が膨らんでいた。妊婦さんだ。普段なら席を譲るが、今回は勘弁してほしいと心の中で謝った。
 席を譲る譲らないの話なんてすぐ終わると思っていたが、意外なことにそうはいかなかった。俺の隣の席が空いていたからだ。例の夫婦が乗ってきたのと同時にたくさんの人が乗ってきた。そのため、満員電車とも言って良い混雑具合だった。にもかかわらず席は空いている。俺がキモいからか?俺の体臭のせいか?なんて終わった考えが頭によぎったが、隣を見るとおっさんが座っており、ポーチみたいなものが垂れていた。そのポーチが席の20-30%くらいを占領しており、そのせいで誰も座らないんだなと頑張って信じた。
 その席は頑張れば妊婦さん一人くらい普通に座れる。でも彼女は座らない。それをしないのは個人の自由だから別にいいんだ。でもその電車に乗っている他の乗客と目がある。その目は俺が立って譲れよと言っているようだった。前をちらっと見ると旦那さんとも目があった。こっちもそうなのか?俺に譲れって言ってるのか?そう思う俺は病気なのだろうか。被害妄想が極まるとこうなるのか?いや、違うだろう。俺は見てくれも良くないデブだ。そんなやつが妊婦さんに席を譲らず堂々と座るのはおかしいくらい理解している。だからいろんな人と目があったんだろう。でも俺だってこの席、楽して確保したわけじゃない。あばらが痛い中頑張って駅まで歩いた。でも俺はマタニティーマークならぬ、骨折れてますよマークなんてない。それをわかってほしいなんて察して君すぎて気持ち悪いことも理解している。でも釈然としないのだ。この骨折、やりたくてしたわけじゃない。でも妊婦さんの方はどうだ?ある程度日常生活に支障が出るとわかって子どもを作ったんだろう?ならいいじゃないか、我慢してくれと終わった考えが頭を駆け巡った。相変わらず周りの人と目が合う。だからなのか冬なのに汗が止まらない。もう限界だった。席を立って電車を乗り換えた。すると前にいた妊婦さんは俺が座っていたところに驚くスピードで座った。やっぱりモヤモヤする。でも仕方がないことだ。仕方ないんだ。
 その後は電車を乗り換えて家に帰った。その日から数日は最悪の気分だった。妊婦さんに対する終わった思考がぽっと出てきたことも気持ち悪かったし、当たり前だが俺って優しくされないんだなとも思った。
 どうすればよかったんだろう。タイムマシンに乗って骨折を防ぐのが正解なのは間違えないが、他にどうすればよかったのかわからない。でもわかったことがある。終わった考えが頭によぎるくらい、俺は終わった存在なのだなと。社会的に死んでいるとかそういうことではない。精神が腐りきって、昔の俺なら殴りに来てたくらい嫌いな人間になってしまったということだ。妊婦さんは俺に一言も席を譲れと言ってない。俺の深読みかもしれない。ただそれだけなのに、彼女や旦那さんに対して勝手に悪いイメージを抱いてしまった。俺って疲れてんのかな。特に何か疲れることをしたわけでもないのにどうしてこうなった。